大麦の栄養成分と健康価値

人が健康的な生活を送るためには、エネルギーや栄養素を取り過ぎたり不足しないように心がける必要があります。
日本人が毎日の食事で取るエネルギーや栄養素の量を示した基準を「日本人の食事摂取基準」といいます。基準は対象となる人の 年齢や性別そして妊娠時や授乳時というように、細かく分けられています。

「日本人の食事摂取基準」では、生活習慣病予防に重点を置き、『食物繊維』についてはもっと取るように、 『コレステロール』については取り過ぎないように目安量を定めています。

この目安量でもっと取るようにとされている『食物繊維』をたくさん含むのが大麦です。
大麦(押麦)には、白米の約20倍、玄米と比べても3倍を超える『食物繊維』が含まれています(五訂日本食品標準成分表=日本で 流通している食品の栄養成分を分析して記載した資料による)。同様に『食物繊維』の量を野菜と比べると、ごぼうの1.7倍、 ほうれんそうの3.4倍になります。

さらに大麦は素晴らしいことに、水溶性の『食物繊維』不溶性の『食物繊維』をバランスよく含んでいます。水溶性の『食物繊維』 には取り過ぎないように目安量が定められている『コレステロール』の消化吸収を妨げる効果が確認されているのです。

このため、日本と同様に『コレステロール』が高いために心臓病の人が多いアメリカでは、国が大麦食品などの水溶性の『食物繊維』を多く含む 食品を食べるように推奨しています。

大麦はビタミンB群やカリウム、カルシウムを多く含むのも特徴です。カリウムにはナトリウムを排泄し血圧を下げる効果が あります。また、カルシウムは骨を強くする働きがあり、日本人には不足しがちな栄養素のひとつです。

物質名 単位 押麦 米粒麦 精白米(参考)
エネルギー kcal 340 343 356
kJ 1423 1435 1490
水分 g 14.0 14.0 15.5
たんぱく質 g 6.2 7.0 6.1
脂質 g 1.3 2.1 6.1
炭水化物 g 77.8 76.2 77.1
灰分 g 0.7 0.7 0.4
無機質 ナトリウム mg 2 2 1
カリウム mg 170 170 88
カルシウム mg 17 17 5
リン mg 25 25 23
mg 110 140 94
亜鉛 mg 1.2 1.2 1.4
mg 0.4 0.4 0.4
ビタミン A レチノール μg 0 0 0
カロテン μg 0 0 0
レチノール当量 μg 0 0 0
ビタミンD μg 0 0 0
ビタミンE mg 0.1 0.1 0.2
ビタミンK μg 0 0 0
ビタミンB1 mg 0.06 0.19 0.08
ビタミンB2 mg 0.04 0.05 0.02
ナイアシン mg 1.6 2.3 1.2
B6 mg 0.14 0.19 0.12
B12 μg 0 0 0
葉酸 μg 9 10 12
パントテン酸 mg 0.46 0.64 0.66
C mg 0 0 0
脂肪酸 飽和脂肪酸 g 0.4 0.6 0.3
一価不飽和脂肪酸 g 0.1 0.2 0.2
多価不飽和脂肪酸 g 0.6 0.9 0.3
コレステロール mg 0 0 0
食物繊維 水溶性食物繊維 g 6 6 tr
不溶性食物繊維 g 3.6 2.7 0.5
総量 g 9.6 8.7 0.5
食塩相当量 g 0 0 0

出典:五訂日本食品標準成分表