日本の大麦栽培

大麦の品種には、 植物学的に分類する「春まき型」の品種と「秋まき型」の品種があります。植物学的に「秋まき型」の品種とは、ある程度寒さを受けることで発芽のタイミングを感じるタイプの大麦で、 寒さを受けないと発芽できません。春まき型の大麦は寒さを受けなくても発芽します。日本で栽培されている大麦は、実は植物学的にはすべて春まき型品種です。 春まき型大麦はもともと温帯の植物で、小麦よりも寒さには強いのですが、 それでも真冬の寒さには対応できません。 従って、北海道では春まき型大麦を雪解け後の春に種まきして、8月に収穫します。 一方、本州以南では、大麦の栽培が稲の栽培の裏作として行われているため、また、台風や夏の暑さの前に収穫を終えたいという理由があるため、春まき型大麦を秋に種まきします。